IM ---- おもちゃか、それとも破壊の足がかりか
○ クリステンセンの予言
今日のエントリのタイトルは、かのクリステンセン氏の「明日は誰のものか イノベーションの最終解」の中の一節の見出しを拝借したものです。
同書の中でクリステンセン氏は IM というツールについて、今は若者がチャット(おしゃべり)をするための「おもちゃ」だという見方があるかもしれないが、IM はまさに既存の通信事業者が提供する「電話」に対する破壊的テクノロジー足りうると述べ、さらに IM マーケットに携わっているマイクロソフトについて以下のように見方を示しています。
「マイクロソフトには世界のどの企業よりも、うまく動作するオペレーティングシステムのつくり方がわかっている。だからこそ、おそらく誰よりも巧みに音声のテクノロジーを統合できるかもしれない。この統合の相互依存性によって、マイクロソフトは既存のサービス業者よりも低コストの電話通信ソリューションを販売できるようになる。これは本物のローエンド破壊だ。既存企業は効果的な反撃をするために必要なスキルや知識を持ち合わせてはいないだろう。」
そして IM について触れたパートの最後をこう締めくくっています。
「同社が破壊的な攻撃を静かにしかけるのかどうか、目を凝らしていなければならない。」
○ 破壊的な攻撃の静かな始まりなのか?
「明日は誰のものか イノベーションの最終解」を読んだのは昨年の秋でしたが、そのときから上の IM に関する内容はずっと頭の片隅にあり、過去にこちらのブログで触れたことはないものの IM はずっと気になるテクノロジーの一つでした。
2006/06/20
マイクロソフト、IMソフト「Windows Live Messenger」を正式公開へ - CNET Japan
そのような視点を踏まえて、先日リリースされたマイクロソフトの新しい IM は、
「コンタクト情報の自動更新や、アドレス帳へのドラッグ&ドロップによるファイル共有が可能」
などとあるように「おしゃべりのためのおもちゃ」という域をすでに出て、ビジネス用途でも十分使いうる「コミュニケーションのプラットフォーム」になろうとする印象を私に与えました。
現在は、
Verizonと提携してVoIP機能も強化し、PCと電話の間で通話できるようにしている。
とあるように、既存の通信事業者が提供するサービスとの相互運用性を高めて共存する道を進んでいますが、クリステンセン氏が言うように「既存のサービス業者よりも低コストの電話通信ソリューションを販売」するための「攻撃の静かな始まり」なのかもしれず、まさにこの先の展開は「目を凝らしていなければならない」ものであると思います。
実は最近業務で Skype をたびたび利用する機会があるのですが率直に便利さを感じます。
IM の「インスタント」という言葉にはおもちゃ的な印象がありましたが、IM はビジネスの世界でも同僚やパートナーとの共同作業を進める上で実用的なツールになってきているとの実感があります。
Posted by Tomoy at 01:12 午前 リアルタイムコミュニケーション | Permalink | コメント (0) | トラックバック (0)
